北海道自動車情報誌「カーピアCelhome(セロム)」は寒冷地の視点で車の特徴を紹介|発行:株式会社イベント工学研究所

エグゼクティブサロン

2018年4月+5月 陽春号

札幌トヨペット 石黒 栄一専務

自社客の取組みを強化し、徹底していきたい
札幌トヨペット
石黒 栄一専務

 昨年6月に専務取締役営業本部長に就任し、この3月に59歳、来年の還暦を前に益々意気軒昂の石黒専務に抱負などを聞いた。

-昨年2月に60周年記念行事の集大成でもある「全社員大会」を開催。また6月には、沖田俊弥社長を迎えるなど札幌トヨペット躍進の新しいギヤが入った感じですが
 「社内は創立60周年、新社屋竣工、沖田社長を迎えるなどの機会を境に『強い札幌トヨペット』の意識改革に取り組んでいます。
 そして、従来からの経営理念である『人間尊重』と『五つの大切』を深化させるべく諸活動にとりくんでいる所です」

-昨年を振り返っての感想は
 「昨年の新車販売台数は9,000台(前年比102.8%)でしたが、10月から12月が落ち込んだのは痛かったですね。
 理由は自社のお客様情報を収集し絆づくりをする活動が不足していた事だと考えています。当社の保有台数は約13万台ですが、まだまだサービス入庫等での来店数も少ないため自社客に取り組む体制や、その掌握の仕方が甘かったと反省しています。
 今まで、私は常に自社客を積極的にフォローする様に会議等で話をしていましたので現場ではその様に行動していると思っていましたが、実際は徹底されていなかったという事です。
 それで、今後の増販対策の一つとして『自社客のフォロールール』を強化し、お客様掌握を徹底していく方針です。そして自社客から紹介をいただく事で、増販していくという方法です。そのためには、店長の役割、責任を明確にして再認識を図っていかなければならないと考えています」

-販売戦略の一つにドッグイベントがありますが、今後ドッグランを設置した店舗を増やす計画は
 「ドッグランを設置している拠点は全社で10店舗あり、ドッグ会員数も2,000組名に達しています。ドッグランを設置するには、それなりのスペースを必要としますので他の店舗での設置は今のところ考えていません。ドッグイベントは札幌トヨペットのオリジナル名物イベントとして、さらに来客数を増やしていきたいと思います」

-貴社はトヨタのメーカー系ディーラーですが、その強みとは
 「当社はトヨタ自動車の施策を展開するに当たって、モデル店として展開できるメリットがあります。例えば、2年前からパル(PAL=Partner of Auto Life、ノートパソコン型の販売店活動支援システム)を使って書類は全面的に電子署名システムとなっています。電子署名ですので、紙の契約書と違って契約時等で事故リスクが無いのが特徴です。
 また、地域でのトヨタの市場シェアを高める役割も担っています。さらに、シェアで全国トヨペット店に比べて売り負けないよう意識を高めている所です」

-今、社会は働き方変革が話題になっていますが
 「当社でも働き方改革へ積極的に取り組んでいます。昨年よりスピード感もって取り組んでいるのが、サービス入庫の平準化・作業効率改善・営業スタッフの予約ルールの徹底です。効率改善を常に意識して、早く帰れる風土づくりを図っていきます」

-将来の戦力増強となる今年の新入社員数は
 「今年の新入社員数は総員46人です。内訳は営業スタッフ15人(内、女性8人)、エンジニア26人(内、女性4人)、アドバイザー(女性)5人です。これから社会人としてまた、札幌トヨペットの社員として立派に成長して欲しいと願っています。その為の社員教育は会社として、しっかり行っていく方針ですので頑張って欲しいですね」
 石黒専務は社員時代に(職歴)に中古車部門等の営業活動で実績をあげてきた努力家である。将来の自動車業界変革に際して、石黒専務は「私の在籍中に会社の生き残りをかけて、また強い札幌トヨペットを構築する為にどうすれば良いか、営業本部長としてしっかりとしたレールを築いておきたい」と抱負の一端を語る石黒専務、今後4年間の活躍に期待したい。

北海道日産自動車 原田彦エ門社長

創立70周年の再スタート。今年はe ーPOWER車の増販で躍進!
北海道日産自動車
原田 彦エ門社長

 2004(平成16)年6月に弱冠(?)50歳で社長に就任した原田社長、早くも社長在任14年、年齢も64歳となった。現在、JAF北海道本部本部長や全国自販連常任理事など、数多くの役職に就くなど業界にとって欠かせない人材になっている。
 会社は昨年2月に創立70周年を迎え、記念式典には全社員が出席して横浜の日産自動車グローバル本社で開催、老舗ディーラーとしての存在感をアピールした。

-原田社長は若くして故川上会長の遺志を継いで社長に就任したわけですが、当時を振り返って
 「病床の川上会長から、社長就任(2004年)を命ぜられ緊張が走りましたが、伝統の北海道日産を守りさらに躍進を遂げようと決意しました。幸い、就任年度から日産自動車社長賞を2005年・2009にかけて5年連続受賞という嬉しい実績を上げることができ、川上会長の霊前に報告したことを記憶しています」

-日産社長賞の受賞後も活躍を期待されましたが、その後、メーカーの様々な問題、事件で日産の販売店は冬の時代となりました
 「全社員が増販に意欲を燃やしていた時に、販売店にとって不運なメーカーの事件が連続しましたが、今となっては会社体質を強くする試練と受け止め前向きに考えています。お陰様でお客様からはご心配の声や激励の言葉をいただくなど、お客様との絆を再認識した次第です。とは言っても、会社経営は新車を増販し利益を出すという社会的使命(目標)がありますので今、全社一丸となって増販に取り組んでいるところです」

-増販の具体策は
 「日産のカルロス・ゴーン会長は8年前から次世代はEV(電気自動車)の時代と予見し、開発に大きな投資をしてきました。機会ある毎に『EVではパイオニアでありナンバー1でありたい』と語っています。そして、業界の先頭をきってEVの初代『リーフ』を2010年末に新発売しました。そして、昨年9月に2代目を新発売。新型リーフは航続距離を280kmから400km(JC08モード)と進化し、スタイルも一新しました。一方、充電設備のインフラも大幅に増設され、お客様のリーフに対する関心は日増しに高まっている状況です」
 「ゴーン会長はアライアンス3社(ルノー、日産自動車、三菱自動車)の電動化について、EVやプラグインハイブリッド車(PHV)などの電動化車両比率は『22年までには30%まで占める』との目標を示しました。これに向け、EVについては22年までに12モデルを投入すると表明しています。
 このように、次世代はEV時代と見据えて、当社では新型リーフの試乗車を店舗に配置し、1・日モニターとして無償貸し出しをする件数を増大する計画です」

-今、市場では日産のe-POWER車が人気です
 「まず初めに、今年1月末、日産は一般財団法人 省エネルギーセンターが主催する『平成29年度 省エネ大賞』において、日産ノートに搭載されているパワートレイン『e-POWER』の技術が『省エネルギーセンター会長賞』を受賞したことをお知らせしたいと思います」
 「ご存知のようにe-POWERは、モーターのパワーのみで走行し、エンジンは発電専用となっています。したがって、エンジンは動力としては利用されません。まず、ここがハイブリッド車とe-POWERの一番の違いと言えます。現在、e-POWER車はノートに続き、3月1日からミニバン・セレナに搭載し好評を頂いています。今年はセレナ、ノートは日産の増販車になると期待しています」

-新年度の販売方針は
 「やはり、e-POWER車のノート、セレナを中心に、エクストレイル、リーフが販売の中心になると思います。ただ、永年ご愛用いただいたタクシーのクルーが生産中止となり、約1600台の保有を失ったことは痛手ですね。4月に全社員大会を開催しますが、社員には『魅力ある会社(北海道日産)』を発信していこうと呼びかけるつもりです」
 今年の日産はe-POWER車で攻撃に転じる形勢だ。5万台も保有客を持つ伝統の北海道日産。これから、日産の復活、北海道日産の躍進にかけて、原田社長がどんな販売戦略で増販を図るか、また、約400人の社員をどうパワーアップさせ、社内の意識改革を図るか、すべては原田社長の手腕にかかっていると言っても過言ではない。
 日産の最近のCMのキャッチコピーは『日産がやらなくて、ほかに誰がやる』である。同様に『原田社長がやらなくて、ほかに誰がやる』と言える。今年の原田社長の動向に目が離せない。

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トヨタレンタリース新札幌 高木 和良社長

好調な業績続く、2020年目標の中期計画達成にメド
トヨタレンタリース
新札幌 高木 和良社長

 同社は今年1月に『2017年トヨタ自動車販売店表彰』で躍進賞とも言うべき『R-eborn賞』を受賞、躍進を続ける同社は『ステップ・バイ・ステップ(一歩一歩)』で、まるで強力エンジンで大海を航海しているハイテク新造船のごときだ。
 高木社長に同社の実績や今年の方針と高木経営方式の真髄、奥義などについて聞いた。

-始めに2017年の実績は
 「レンタカー社会になりましたね。最近は事故の減少で代車需要は激減の傾向にあるものの、昨年のレンタカー売上は29億円強(前年比107.4%、ちなみに全国は105%)で、当社過去最高の27億円強(2016年度)を上回る新記録となりました。月間新記録が10回あり、社員の自発性とチャレンジ精神に驚くも感謝しています。
 リース部門もラインどおりに快走しています。リース保有台数は12月末で5,563台(同101.1%)、リース債権残高は53億67百万円(同103.9%)と伸ばしています」
 「レンタカー部門は当社で過去に例がない大規模な設備投資を行います。前年度から第1期工事として着工を始めていた新千歳空港すずらん店の新規増築工事がこの度完了し4月11日にオープンします。この設備投資は、高まり続ける新千歳空港利用の道内外(インバウンド含)観光客需要の拡大に対応するものです。対応策として新店舗のモータープールは約3千坪から1万坪に拡張し、店舗の日当たり最大出発台数を現状の300件から450件に能力を拡大します。
 また、空港カウンターから新店舗までの業務効率化とCS向上を狙い、独自のITシステムを構築し運用します。現建屋はそのまま残し第2期工事とし改装を進めます。これは、新建屋と機能分割を行い、堅調なビジネスユーザー需要の対応に特化するものです。この4月に着工し9月には完成の予定です」

-社員教育や採用活動は
 「レンタル部、リース部の人財育成も、私が想定している以上に成長していると思います。これから入社の新人に対して『ミッションカードに忠実に!』を合い言葉に、先輩が後輩に指導する、教える風土を醸成しています。部下(後輩)を育てる、そのためには『自分自身が自らのミッションを持って事に臨む』よう指導しています。
 従業員の待遇改善をこの6月より実施します。これもミッションカードにある『従業員の幸福』を求めて、会社側も実行(自らのミッションをもって事に望む)を果たすものです。
 採用活動も強化していきます。人財開発Gを立ち上げ、面接力を強化して、人財の人手不足解消を図ります」

-ところで、高木社長の経営哲学といえる会社経営の奥義、信条は何ですか
 「私の会社経営は、以前から社員の自己通知表として発行している『ミッションカード』に記されている内容が全てです。これが会社の理念であり目標となっています。ですから、常に『ミッションカードを忠実に!』と唱えています。また、カードの中に『目標は小さく!努力は大きく!』と掲げています」

-一般的に、充実した人生を生きるため、目標を高く持てば持つほど能力が引き出されるという理論が多いようですが
 「確かにそういう理論もありますが、私が永年営業の現場を経験してみて、とかく、大きな目標を掲げ挫折する人が多いのです。小さな目標を達成したら、少しだけ高い目標を設定する、まるで階段を一歩一歩登るように、とアドバイスしています。この考えが全社員に浸透し、会社の業績も一歩一歩成長を遂げ、計画を上方修正するほどの勢いになっています」

-例えば、事例はありますか
 「昨年からリース保有台数、リース債権額、レンタカー売上、情報通信保有の各営業項目において目標の台数や金額を掲げ、2020年3月までに目標を達成する中期計画を進めています。17年度見込みでは、全ての項目とも夢から現実へ達成可能な業績となっています。特に、リース債権残高を除く項目では18年度に計画を上方修正するほどです」

-高木社長のモットーは
 「明るく、楽しく、仕事をすることです。仕事を通して人格を高めることですね」
 今回、高木社長の『目標は小さく!努力は大きく!』という言葉が特に印象的だった。経営者はすべて、『いかに現場力を高めるか』に腐心している。同社社員は『目標は小さく』ても、失敗を恐れずに挑戦する前向きな“行動力・勇気”(胆力)を持つことは変わらない。この「胆力」を鍛える条件は、いつも健康で、そして強い精神力をつくることである。
 また、一流と言える社長像は、謙虚さ、誠実さ、真摯であることである。この条件を持ち合わせている高木社長の人格こそ、社員を統率し、業績をあげる良き風土をつくっていると言えないか。

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